モチベーションとやる気をいくら上げようとしても、精神的に以下の状態にある場合は、先にメンタルサポートを行う必要があります。
- 思想・思考が伴なっていない(低い意識レベルに居る)
- 行動の根本に、「劣等感」や「無価値感」といった、感情が根づいている
- 心の5つの傷が表面に出て来ている
これだけではわかりにくいと思いますので、詳しく説明していきます。
思想・思考が伴なっていない(低い意識レベルに居る)
アメリカの精神科医であるデヴィッド・R・ホーキンズ博士は、著書『パワーかフォースか』で「17段階の意識レベル」を提唱しています。
人は17段階に分けられる意識レベルのいずれかに位置し、そのレベルによって同じ出来事に対する反応が異なります。
ある人はその出来事を成長の機会として捉え成功しますが、別の人は長年恨み続けて仕事や健康に悪影響を及ぼすことがあります。
こちらが17段階の意識レベルの表になります。
例えば、
- 何を言われても疑ってかかる・アンチ体質
11「怒り」の領域 - 自分は正しくて、人が間違えているというスタンス
10「プライド」の領域 - 常に悲観的
16「罪悪感」・17「恥」の領域
このように推測することができます。
低い領域にいる時はエネルギー量も低く、パフォーマンスが発揮されないばかりか、病気にも繋がります。
対処法
- クライアントさんがまず、どのレベルの領域にいるかをヒアリングとワークで特定していきます。
- その領域に居る原因(価値観や思想)を追及します
- その原因を取り除き、少しでも高いレベルの領域に入れる様にサポートします
行動の根本に、「劣等感」や「無価値感」といった、感情が根づいている
時に大きなエネルギーを生み出す、「劣等感」や「無価値感」
多くの人が「劣等感」や「無価値感」を持ったまま生きています。
時に「劣等感」はモチベーションアップの起爆剤になることもありますが、それはネガティブエネルギーの一種です。
昇華することが重要です。
「でも、あの社長は優秀な兄と比較され、その劣等感をバネに上場企業を作り上げた。そんな人もいるし、『劣等感』は必要なのでは?」
そんな声も聞こえてきそうです。
何故、「劣等感」や「無価値感」を昇華させるべきなのか?
何もない所からがむしゃらに頑張っている時は良いですが、守るものができた時には大きなマイナスエネルギーが崩壊を引き起こす可能性があります。
仲間に裏切られたり、詐欺に遭ったり、うまくいかない要因を抱えることになります。
今回のテーマから外れますが、裏切りに遭ったり、詐欺に遭うことは、自分の言動を見直すサインとして活かすべきです。
自分にも原因があるかもしれないからです。
では、どうやって「劣等感」や「無価値感」を昇華させていくのか?
「劣等感」や「無価値感」の定義は同じでも、人によってその中身は異なります。
しっかりとヒアリングし、用意したワークを通じて、自身に気づいてもらうことが重要です。
正解はご自身の中にあります。
私たちはそのサポートを行います。
方向性としては、これまで抱いていたネガティブな感情に繋がる出来事から「自身の解釈」を取り除き、「事実」として見直します。
そして、それをこれからの人生に最適なものとして受け入れていきます。
毛嫌いしたり、蓋をしたりせずに、受け入れていくことが大切です。
心の五つの傷が表面に出て来ている
カナダ在住のセラピスト、リズ・ブルボーが唱える「五つの傷」は、人の心に深く影響を与える重要な要素です。
これらの傷が言動として表面に出てくると、モチベーションは普通の方法では上がりにくくなります。
モチベーションとやる気を上げる前に、まずはメンタルサポートが必要となります。
リズ・ブルボーの「五つの傷」とは?
リズ・ブルボーは、以下の五つの心の傷が人の行動や感情に深く影響を与えると説いています:
- <拒絶>による傷
- <見捨て>による傷
- <侮辱>による傷
- <裏切り>による傷
- <不正>による傷
これらの傷は、幼少期の経験やトラウマから生じ、成人してからも私たちの行動や健康に影響を与え続けます。
各傷の説明とその影響
1. <拒絶>による傷(逃避)
- 発生状況:
同性の親との間で作られる(出来ちゃった・親の望まない性別)
妊娠期間中~生後一年目 - 行動の影響:
人間関係で自己防衛的になりやすい。
無気力、無価値感を感じている
殻にこもる、客観的 - 健康への影響:
ストレスや不安症状を引き起こす。
2. <見捨て>による傷(依存)
- 発生状況:
一歳から三歳の間に作られる
異性の親からの愛情が不足あるいは自分が望む愛情が与えられていないと感じることが原因 - 行動の影響:
過度に依存的になる
他の人の関心を強く求める
自己価値感の低下 - 健康への影響:
消化器系、精神疾患
3. <侮辱>による傷(マゾヒズム)
- 発生状況:
一歳から三歳の間に母親
この親にコントロールされる事によって屈辱を持つ事が原因 - 行動の影響:
人との比較
サービス精神旺盛
人から頼りにされたい - 健康への影響:
消化器系、内臓の慢性疲労
4. <裏切り>による傷(操作)
- 発生状況:
二歳から四歳の間に異性の親との関係で作られる
愛情面または性的な面で、信頼感を破壊されたために、あるいは期待に応えてもらえなかったために形づくられる - 行動の影響:
他人を信じる事ができないので、仕事をすべて自分でやらなければならない羽目になる - 健康への影響:
関節の硬直症
炎症に関わる不調
5. <不正>による傷(頑固)
- 発生状況:
同性の親が、自分を感じる事ができない(自分を表現できていない時に親を<冷たい>と感じて苦しむ事が要因に
子どもは、自分の個性をうまく統合出来ない時、あるいは自分である事をうまく表現できない時に不正である、不当であるという感覚を持つ - 行動の影響:
抑制された、機械的な話し方をする
完璧主義者になり、自分に対して厳しく怒りやすく、苛立ち、自分を批判ばかりする
常に自分が正しいと主張している、そして、自分の人生には何の問題もなく、自分を愛してくれる友達がたくさんいると信じ込んでいる - 健康への影響:
緊張や硬直症
「炎」のつく病気になる
斜頸、ノイローゼ、不眠症
肝臓のトラブル
メンタルサポートのアプローチ
これらの傷を癒すためには、まずその存在を認識し、適切なサポートを受けることが重要です。
具体的には:
- 自己認識の深掘り:
心の傷を持つ原因やそれがどのように行動に影響を与えているかを理解する。 - ヒーリングワーク:
心の傷を癒すための特定のワークやセラピーを受ける。 - ポジティブな解釈の促進:
過去の経験をポジティブな視点で見直し、未来に向けて前向きなエネルギーを引き出す。
結論
心の傷を癒すことは、モチベーションとやる気を引き出すための基盤です。
まずはメンタルサポートを行い、心の傷を癒すことで、より高い意識レベルで行動し、より充実した人生を送ることができるようになります。